リネンのオーダースーツ。夏に快適な大人のショートパンツスタイルで。

夏のカジュアルサマーオーダースーツ。リネンのショートパンツセットアップ。

コンテンツ

1 ショートパンツでのスーツスタイルは暑い夏に最適。オーダーならもちろんサイズも抜群。
2 使用した生地は世界一のリネンと名高いアイルランドのスペンスブライソン。
3 実はリネンは涼しくない？清涼感を出すには細かいオーダーでカバー。

ショートパンツでのスーツスタイルは暑い夏に最適。オーダーならもちろんサイズも抜群。

イメージチェンジをしたくて。と、最近、よくオーダーのご相談をいただいている石山さま。

仕事着や、オフのカジュアルウェアもテーラードジャケットをベースとしたスタイルに移行中で、先日はスウェット生地でストレッチスーツをお仕立てを頂きました。

とにかく着心地抜群。スウェット生地でお仕立ていただいた石山さまのスウェットストレッチスーツの生地はコチラ。

今回のご注文はショートパンツのセットアップスタイル。
しかもご覧のようにジャケットは、ダブルブレステッド仕様でのお仕立てとなります。
個人的に狙っていたスタイルだったので先を越されてしまいました。。。

使用した生地は世界一のリネンと名高いアイルランドのスペンスブライソン。

今回、シャツ生地にも使用させていただいたのはスペンスブライソン社のリネン生地。
ビスポークに親しみのある人しか知りえない世界一の高級リネン。とビスポークファンの中で話が上がります。

余談ですが、ダニエル・クレイグ演ずる007のスーツはイタリアの「ブリオーニ」。同社がリネンを使用する際はこのスペンスブライソン社の生地がよく使用されるそうです。

同社の生地はリネンでも実に特徴的であり、驚くことにあまり涼しくはありません。
というのも、生地の打ち込みが強く（糸密度が高く）非常に堅牢な作りが特徴的だからです。
そのため、生地に隙間が少なく通気性はあまり良くないので決して涼しくは無いのです。

しかしリネンの持つ速乾性や、抗菌性など、ジメジメとした高温多湿な日本の夏には最適であり着心地は抜群。
汗をかいてもベタベタしないという快適さはリネンを着た経験がある人だけではないかと思うほどです。
また、高級な天然繊維ならではの光沢感と、それに伴う上品さは他に代えがたいものがあります。

シワになりやすい、というのはある程度ご愛敬とも呼べるかもしれません。
一度履いて、2、3度屈伸をするとシワが残るような生地ですから、それを許せないのであれば残念ながらリネン生地を着ることは難しいでしょう。

実はリネンは涼しくない？清涼感を出すには細かいオーダーでカバー。

さて、ではそういった生地でどう清涼感を得るのか、というのが今回のお仕立ての課題となっております。

それはスーツに使われる芯と、肩パッド、目に見えない部分のスーツの下地となる部分を薄く仕立てるととても涼しく快適になります。
せっかくなので、肩回りもマニカカミーチャ（シャツ袖仕様）でかなり薄くお仕立てしてスッキリ。
スラックスではなく、思い切ってショートパンツにしてさらにスッキリ。裏地も出来るだけ薄く快適なものをチョイスさせていただいております。

実は、リネンのスラックス（長ズボン）は生地の特性からか、どうしても野暮ったくなってしまいがちで当店ではあまりオススメしておりません。
もちろん例外もありますがリネンの生地は硬くハリコシがあるとは言われるものの、着ていくと体に馴染み柔らかな風合いになります。
その時になんとも言えないクタっとした感じが色っぽいのですが難しいところが、ある程度年齢を重ねて大人の渋みが出た時にしか似合わないものなのかもしれません。
その人の、雰囲気に合わないと、、、絶妙におじさんっぽくなってしまうのです。。。